Claude in Chrome — ブラウザ上で Claude に仕事を任せる
Claude in Chrome は、Google Chrome のサイドパネルに常駐する AI エージェント拡張機能です。ブラウザで開いたページを Claude が読み取り、クリックや入力を代わりに行うことで、日常のブラウザ作業をそのまま Claude に任せられます。
この記事では、インストールから実際の活用例まで順を追って解説します。
Claude in Chrome とは
Claude in Chrome をインストールすると、ブラウザの右端にサイドパネルが常駐します。Claude はあなたが見ているページをリアルタイムで把握し、以下のような操作を代行できます。
- ページの読み取り・要約: 開いているページの内容を即座に要約
- クリック・入力の代行: フォームへの入力、ボタンのクリック、メール送信
- 複数タブの管理: 複数のタブを同時に扱うワークフローを実行
- バックグラウンド実行: タスクを依頼したまま別の作業ができる
- スケジュール実行: 毎日・毎週など定期的なタスクを自動化
ブラウザ上の操作を自動化する点では「Cowork」と似ていますが、Claude in Chrome はブラウザ内に特化したエージェントです。Cowork がデスクトップ全体を操作できるのに対し、Claude in Chrome は Web ブラウザの中だけで動きます。
対応ブラウザ
Claude in Chrome は Google Chrome のみに対応しています。Microsoft Edge、Brave、Arc など他の Chromium ベースのブラウザや、モバイルデバイスでは利用できません。
対応プランとモデル
| プラン | 利用可否 | 使えるモデル |
|---|---|---|
| Free | 利用不可 | — |
| Pro | 利用可(ベータ) | Haiku 4.5 のみ |
| Max | 利用可 | Opus 4.6 / Sonnet 4.6 / Haiku 4.5 |
| Team | 利用可 | Opus 4.6 / Sonnet 4.6 / Haiku 4.5 |
| Enterprise | 利用可 | Opus 4.6 / Sonnet 4.6 / Haiku 4.5 |
モデルの選び方の目安:
- Haiku 4.5: 素早い応答が欲しい場面・単純な操作
- Sonnet 4.6: 日常業務のほとんどに最適なバランス型
- Opus 4.6: 複雑な判断や推論が必要な場面
つまづきポイント: Free プランでは Claude in Chrome は利用できません。Pro 以上のプランへのアップグレードが必要です。プラン変更は claude.ai/settings から行えます。
インストールとセットアップ
インストール手順
-
Chrome を開く Google Chrome ブラウザを起動します
-
Chrome Web Store にアクセスする アドレスバーに
chrome.google.com/webstoreと入力してアクセスするか、Chrome Web Store で「Claude」を検索します -
「Add to Chrome」をクリックする Claude の拡張機能を見つけたら「Chrome に追加」ボタンをクリックします
-
権限を承認する 「拡張機能を追加」ダイアログが表示されるので、確認してクリックします
-
Claude アカウントでログインする インストール後、Claude アカウント(有料プラン)でログインします
-
拡張機能をピン留めする Chrome のアドレスバー右端にある「パズルピース」アイコン(拡張機能メニュー)をクリックし、Claude の横にある「ピン」アイコンをクリックします。これで常にツールバーにアイコンが表示されます
権限モードの設定(重要)
Claude in Chrome には 2 種類の動作モードがあります。初めて使う場合は「Ask before acting」を強くおすすめします。
| モード | 動作 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| Ask before acting(推奨) | 操作前に計画を表示し、承認を求める | 慣れるまでの初期段階・重要な操作 |
| Act without asking | 確認なしで自動実行(一部の高リスク操作は除く) | 操作に十分慣れた後 |
「Act without asking」モードはより効率的ですが、Claude が予期しない操作を行う可能性があります。まずは「Ask before acting」モードで Claude の動作を確認してから、慣れてきたら切り替えることをおすすめします。
サイドパネルの開き方
インストール後は、以下の方法でサイドパネルを開けます。
- ツールバーの Claude アイコンをクリックする
- 右クリックメニューから「Claude を開く」を選択する
サイドパネルが表示されたら、準備完了です。
基本的な使い方
ページを読み取って質問する
最もシンプルな使い方は、開いているページについて質問することです。
- 読みたいページを開きます(ニュース記事、商品ページ、PDF など)
- サイドパネルの入力欄に質問を入力します
- Claude が現在のページ内容を読み取って回答します
プロンプト例:
このページの内容を3行で要約して
このページに書かれている重要なポイントを箇条書きにして
このページの情報から、競合他社と比べた特徴を教えて
ページ内を操作させる(クリック・入力)
Claude にページ上の操作を任せることができます。「Ask before acting」モードの場合、実行前に Claude が計画を提示して確認を求めます。
- やってほしいことを自然な言葉で伝えます
- Claude が操作計画を提示します(Ask before acting モードの場合)
- 内容を確認して「承認」または「キャンセル」を選択します
- 承認すると Claude が実際に操作を実行します
プロンプト例(Gmail を開いた状態で):
件名「打ち合わせのお礼」で田中さんへ御礼メールを送って。
内容は「先日はお時間をいただきありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。」
つまづきポイント: Claude が「ページを読み取れない」と言う場合は、拡張機能のアクセス許可を確認してください。サイドパネル上部の設定から、現在のサイトへのアクセスを「許可」に変更すると解決することが多いです。
ショートカット(保存済みプロンプト)
よく使う指示は「ショートカット」として登録できます。サイドパネルの入力欄で / を入力すると、保存済みのショートカット一覧が表示されます。
頻繁に使うプロンプト(例:「要約して」「翻訳して」「アクションアイテムを抽出して」)をショートカットに登録しておくと、毎回入力する手間が省けます。
複数タブでの作業
Claude in Chrome は、複数のタブをまたいだ作業も処理できます。
プロンプト例(複数のタブを開いた状態で):
今開いているタブ全部を見て、それぞれのページの概要を教えて
タブ1(会議カレンダー)の予定を確認して、
タブ2(Notion のメモ)に今週の予定一覧を追記して
活用例
メール作成(Gmail)
Gmail を開いた状態でサイドパネルに指示を出すと、メールの下書きや送信を代行できます。
基本の下書き作成:
件名「プロジェクト進捗報告」で鈴木部長宛に
今週の進捗状況メールを作成して。
プロジェクト名は「新製品開発」、進捗は50%完了。
来週のマイルストーンも含めて。
返信の作成:
このメールに対して、ミーティングの承諾返信を書いて。
希望日時は来週火曜の14時。場所は弊社会議室A。
受信トレイの整理:
未読メールの件名と送信者を一覧にして、
緊急度が高そうなものを教えて
リサーチ・要約
複数のページを横断してリサーチする作業も得意です。
競合リサーチ:
この会社のサービスページを読んで、
- 主なサービス内容
- 料金体系
- 特徴・強み
をまとめた比較表を作って
ニュース収集:
今開いているニュースサイトの記事を5本読んで、
業界に関連するトピックをリストアップして
資料の要約:
この PDF(契約書)の重要な条項を
箇条書きで整理して。特に解約条件と
支払い条件に注目して。
データ抽出・入力
Web ページ上のデータを取り出して整理したり、フォームへの入力を自動化できます。
テーブルデータの抽出:
このページの料金表を読み取って、
CSV 形式でまとめて
求人情報の収集:
この求人一覧から、勤務地が東京・経験不問の案件を
全部抜き出して、会社名・職種・給与をリストにして
フォーム入力の自動化:
このお問い合わせフォームに以下の情報を入力して:
会社名: ○○株式会社
担当者名: 山田太郎
メール: yamada@example.com
お問い合わせ内容: [後でまとめてもらう]
つまづきポイント: フォームへの自動入力を行う場合は、実行前に内容を必ず確認してください。「Ask before acting」モードであれば、Claude が入力内容を提示してから実行するので安心です。
スケジュール管理
Google カレンダーなどのカレンダーサービスと連携して、スケジュールの確認や登録ができます。
Google カレンダーを開いて、今週の予定を一覧にして
「○○社との打ち合わせ」というイベントを
来週水曜の15時〜16時で追加して。
場所は「オンライン(Zoom)」で。
マルチサイトワークフロー
複数のサイトをまたいだ複合タスクも処理できます。
例: 競合調査から報告書作成まで
A社のサービスページ、B社のサービスページを順番に見て、
料金・機能・特徴を比較した表を Notion の「競合調査」ページに追記して
例: リード管理の自動化
今開いているお問い合わせフォームの送信履歴を読んで、
CRM(Salesforce)の「新規リード」として登録して
スケジュール実行(定期タスク)
繰り返し行う調査タスクなどは、スケジュール実行に設定できます。
- 毎日・毎週・毎月などの頻度を選択
- 対象サイトとやってほしいことを指定
- 実行結果はサイドパネルやメール等で通知
設定例:
毎週月曜の朝9時に競合他社の新着ブログを確認して、
重要そうな記事のタイトルと概要をまとめて通知して
Claude Code との連携(開発者向け)
このセクションはウェブ開発者向けの内容です。プログラミングに詳しくない方は、このセクションを飛ばして次のセクションへ進んでください。
Claude Code(ターミナルで使う開発者向けの Claude)と Claude in Chrome を連携させることで、コードを書いてすぐにブラウザで動作確認するワークフローを構築できます。
起動方法
ターミナルで以下のコマンドを実行します。
claude --chrome
または Claude Code の会話中に以下のスラッシュコマンドを使います。
/chrome
開発ワークフローの例
- ターミナルで
claude --chromeを起動 - コードの修正を依頼する(例:「このボタンのスタイルを変えて」)
- Claude がコードを修正し、ブラウザで自動的にプレビューを確認
- コンソールエラーや DOM の状態を読み取って次の修正に反映
- 変更の様子を GIF として録画することも可能
Claude Code 連携時の制限
- Amazon Bedrock 経由では利用不可
- Google Vertex AI 経由では利用不可
- Microsoft Azure AI Foundry 経由では利用不可
Cowork との使い分け
Claude in Chrome と Cowork はどちらも「Claude にタスクを自動実行させる」機能ですが、役割が異なります。
| 項目 | Claude in Chrome | Cowork |
|---|---|---|
| 動作範囲 | ブラウザ内のみ | デスクトップ全体 |
| ファイル操作 | ダウンロード・保存のみ | ローカルファイルの読み書き全般 |
| 対象 | Web サイト・Web アプリ | PC 内のファイル・フォルダ・外部ツール |
| 必要なもの | Chrome ブラウザ | Claude Desktop アプリ |
| 向いている用途 | Web 上の操作・情報収集 | ファイル整理・ローカルデータ処理 |
どちらを使うべきか
Claude in Chrome が向いている場合:
- Gmail、Google カレンダー、Slack などの Web アプリ上での操作
- ウェブサイトの情報収集・要約・比較
- オンラインフォームへの入力
Cowork が向いている場合:
- PC 内の大量のファイルをまとめて処理する
- ローカルに保存された Excel や Word の操作
- Web とローカルファイルを組み合わせた処理(Cowork が Chrome を「手足」として使える)
Cowork を使いながら Claude in Chrome を呼び出すこともできます。たとえば「ローカルの Excel データを読んで → Web の CRM に入力する」ような複合タスクでは、Cowork と Chrome を組み合わせると強力です。
安全に使うために
Claude in Chrome はブラウザ上で多くの操作を代行できるため、セキュリティに注意して使うことが重要です。
サイト別アクセス制御
Claude in Chrome は、サイトごとにアクセスを制御できます。
- 1 回限りの許可: 今回の操作だけ許可する
- 常時許可: このサイトはいつでも操作できる
- 拒否: このサイトには操作させない
信頼できるサイトには「常時許可」、初めてのサイトは「1 回限りの許可」から始めるのがおすすめです。
デフォルトでブロックされるサイト
以下のカテゴリのサイトは、デフォルトでアクセスがブロックされています。
- 銀行・金融機関のサイト
- 投資・株式取引のプラットフォーム
- 暗号通貨取引所
- アダルトコンテンツサイト
- 海賊版コンテンツサイト
推奨しない用途
以下の用途には Claude in Chrome を使わないことを推奨します。
| 用途 | 理由 |
|---|---|
| 銀行・投資口座の操作 | 誤送金・誤操作のリスク |
| 法的文書への署名・送信 | 内容の誤解釈による損失リスク |
| 医療情報の入力・送信 | 誤情報による健康被害リスク |
| 他人の個人情報を含む操作 | プライバシー保護の観点 |
つまづきポイント: Claude に操作を任せる前に、「Ask before acting」モードで Claude の計画を確認する習慣をつけましょう。「なんか違う」と思ったら、実行前にキャンセルできます。
プロンプトインジェクション対策
悪意のあるウェブページが Claude に意図しない操作をさせようとする攻撃(プロンプトインジェクション)に対して、Anthropic は以下の対策を実施しています。
- モデルの学習段階での対策(Claude Opus 4.5 では攻撃成功率が約 1% まで低下)
- 悪意のある指示を検出するコンテンツフィルター
- JavaScript が実行可能なサイトのドメイン単位での承認制御
とはいえ完全にリスクをゼロにすることはできません。見知らぬサイトで操作を許可する際は注意してください。
Team / Enterprise 管理者向け
組織での利用時は、管理者が以下の設定を行えます。
- 許可リスト: アクセスを許可するサイトの指定
- ブロックリスト: アクセスを禁止するサイトの指定
- 組織全体でのオン/オフ切り替え
| プラン | デフォルト設定 |
|---|---|
| Team | デフォルト有効 |
| Enterprise | デフォルト無効(管理者が有効化) |
プランごとの違い
| プラン | 月額料金 | Claude in Chrome | 使えるモデル | 管理者設定 |
|---|---|---|---|---|
| Free | 無料 | 利用不可 | — | — |
| Pro | $20 | ベータ利用可 | Haiku 4.5 のみ | — |
| Max 5x | $100 | 利用可 | Opus / Sonnet / Haiku | — |
| Max 20x | $200 | 利用可 | Opus / Sonnet / Haiku | — |
| Team | $30/人 | 利用可 | Opus / Sonnet / Haiku | 有(許可/ブロックリスト) |
| Enterprise | 要問い合わせ | 利用可(デフォルト無効) | Opus / Sonnet / Haiku | 有(組織全体の制御) |
Pro プランでは現在ベータとして Haiku 4.5 のみが利用可能です。より高性能なモデル(Sonnet・Opus)を使いたい場合は Max または Team プランへのアップグレードをご検討ください。
次のステップ
Claude in Chrome の基本を理解できたら、他の製品や機能との組み合わせも試してみましょう。
- Claude Desktop アプリの使い方 — デスクトップアプリと Chrome 拡張の使い分けを知る
- Cowork 入門 — Claude にタスクを任せよう — ローカルファイルを含む自動化タスクを学ぶ
- Claude Web(claude.ai)の使い方 — ブラウザ版 Claude の基本機能を確認する
- 料金プランの比較 — 自分に合ったプランを選ぶ